~厄介な友人 厄介な担任~

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「圭ちゃんのせいだからね」 「圭ちゃんのせいだからね」 「圭ちゃんのせいだからね」 暗闇の中 美香の声が俺の耳には響き渡る 「ゴメン美香 俺が悪いんだ ゴメン ゴメン ゴメン」 俺はただただ彼女に謝るだけであった 俺は美香のために何がしてやれるだろうか? 俺が謝り続ければ彼女は喜ぶのだろうか? 俺が美香の事を思い 涙を流せば喜んでくれるのだろうか? 分からない 分からないんだよ 美香への償いの方法が分からないんだよ 彼女が望む事は何でもしてあげたい 俺はどうなっても構わないから だからお願いします 誰か俺にその方法を教えて下さい 苦しいんだよ この苦しみは何なんだよ? 美香から俺への罰なのか? それとも俺の心の声なのか? もう何かが潰れてしまいそうなんだよ 俺はまるで 水を失った魚のようにもがき苦しむ あれ?遠くから楽しげな声が聞こえる 俺はまるで天使のような声がする方へと この場から逃げるように歩きだす そして俺の視界は光に包まれた 俺が瞳を開けると綺麗な顔をした女の子と イケメン面したバカが映し出された そして 女の子と目線が絡み合った この子は傘を返しにきてくれた女の子だな たしか 傘を受け取ってから急に視界が真っ暗になってしまったんだったな 「大丈夫ですか?」 彼女は心配そうな顔を俺に向けながら俺に尋ねてきた きっと彼女が 俺をここまで運んできてくれたのだろう 「なんとかね」 俺が彼女に笑顔を浮かべながら返事をすると 彼女も心配そうな表情から笑顔になってくれた 「だから大丈夫って言ったでしょ? 圭介はとてつもなくバカなんだから」 そしてバカからは俺をバカにする発言が飛び出した 修斗にだけは言われたくない 「うるさい」 俺は修斗を雑に扱う ,
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