~厄介な友人 厄介な担任~

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俺がこの場を凌ぎきれる確率………0% 俺の目にはしっかりと0%の文字が見えていた 俺はそれから 数え切れないほど溜め息を吐いた だって本当は嫌なんだもん そして ついに俺の重たい口が開かれた 「分かったよ 呼べば良いんだろ?」 俺の言葉に目の前の2人は大きく頷く 「さあ圭介 練習で呼んでみろ」 急に修斗が調子に乗った事を言ってきた コイツ 俺が体調が悪くて攻撃できない事を良い事に調子に乗りやがって 練習なんて要らないだろ普通 俺は仕方無く小さな声で呟く 「奈木さん」 どうかこれで許してくれ 「さん は要らないよ やり直し」 俺の言葉を聞いた修斗が先生気取りで言ってきた ウザイ ウザイ ウザイ ウザイ 俺の頭の中には 修斗に対する憎悪しか無かった もうダメだ 呼ばなければコイツからは逃れられない 俺は小さい頃から 修斗のしつこさとウザさを知っているので諦めた 「奈木!!」 俺はヤケクソになって 叫ぶように名前を叫ぶ 叫んだせいか 頭が強く痛んだ 彼女の方を見てみると なんだか顔は赤く染まり モジモジしていた そして修斗は 「よーし圭介 良くやった!!」 と言いながら 俺の頭を撫でてくる 気持ち悪すぎる お願いだから俺の前から消えて下さい 時間は流れ 窓から外を見渡すと空は微かに茜色に染められており ちらほらと紅葉高校の生徒達が帰宅して行く姿をとらえる事ができる 俺は奈木の看病のおかげでだいぶ体も軽く感じる 彼女は何度も何度も おでこに乗せていた濡れタオルを交換してくれた それに比べて修斗は ずっとケータイでゲームをしていた 帰れよ修斗 俺は2人に声をかける 「2人共 ありがとう だいぶ楽になったからもう大丈夫だよ」 ,
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