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「やったー!! 圭介君とデートだー」
俺は はしゃぐ彼女から離れてニワトリ小屋の方へと向かう
ニワトリ小屋に近づいていくと 鳥独特の匂いが漂ってきた
俺はその匂いを気にせず ニワトリ小屋の前まで素早く到着した
俺の目の前には少し汚れた羽を少し動かしながら歩くニワトリの姿が………
「キャロル 俺の話しを聞いてくれよ」
キャロルとは 俺がこのダンディーなニワトリさんにつけた ネーミングセンス溢れる名前だ
「コケッ」
俺の話しに律儀に返事を返してくれるキャロル
なんて賢いニワトリさんなんだ 修斗なんかよりも何倍も賢いぞ
「あそこにいる女はとんでもない悪女だったんだ
キャロル お前も見た目で騙されたら駄目だぞ
綺麗なものほどトゲがあるんだからな」
俺はキャロルに美しいものの恐ろしさを熱弁してやった
「コケッ コケッ」
キャロルはバッチリ理解したみたいだ
流石はキャロルだ
「圭介君~ 昼休み終わっちゃうよ?」
遠くから聞こえてくる悪女の声
「キャロル 悪女が俺の事を呼んでいるみたいだからそろそろ地獄へ赴くよ
キャロルも前を向いて生き続けるんだぞ」
後ろからの聞こえる キャロルの鳴き声を聞きながら俺は彼女のもとへと帰っていく
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