~こんな奴だったとは~

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…………………………… エヘヘ~ わたしは自分の机につきながら携帯電話のディスプレイを見つづける 「奈木 アンタなんて表情してるのよ」 そんな時に後ろから声をかけられた 「どうしたの彩ちゃん?」 そこには 彩ちゃんが立っていた 「どうしたの はわたしの台詞だよ 奈木のせいで周りの男子達が昇天しちゃってるから 表情を直しなさいよ」 表情を直せって言われても無理だよ 「彩ちゃん これ見て」 わたしは携帯の画面を彩ちゃんに見せる 彩ちゃんはわたしの携帯の画面を覗き込む 「ただの男子のメルアドじゃない」 そう わたしが彩ちゃんに見せたのは圭介君のアドレス 必死にお願いしたら しぶしぶ教えてくれたんだ 「ただのじゃないよ わたしには大切なアドレスなんだから」 わたしは彩ちゃんの言葉に返事をする 彩ちゃんは 何度も何度も溜め息をついていた 「まあせいぜい 変態 産業廃棄物 ゴミ虫 と仲良くなれるように頑張んなよ」 彩ちゃんは 批判なのか 励ましなのか どっちか良く分からない言葉を残してわたしから離れていった でも 今のわたしには嬉しさだけではなかった …………1人が好き………… たぶん彼の言葉は真意だったはず 孤独が好きなんて淋しすぎるよ…………いつか絶対に1人の世界から解き放ってあげるからね………… いつか 圭介君がわたしに助けを求めてくれるぐらいに………頼ってくれるぐらいになれるように努力するからね …………………………… ,
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