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といっても、彼らが持っているものといえば、財布や携帯、包丁や武器となる物でこれといってがさばる物はない
彼らの目はどこか遠くを見ているようだった
家族や友人を殺され、政府は彼らを見捨てた
この事実が彼らに暗い影を落とす
それでも何か出来ないかと、周囲を歩き回る
すると、正面から中学生くらいの女の子が走ってきた
「あれ、お兄ちゃん!?
お兄ちゃんだ!!」
その女の子は、俺の妹の由利だった
「由利!無事だったか!!」
「うん、お兄ちゃん!」
由利は元気よく返事するなり俺の胸に飛び込んできた
「良かった、怪我はないようだな」
「うん!お兄ちゃんこそ!!」
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