1688人が本棚に入れています
本棚に追加
最近、俺は眠りに着く度血を見る。
いや、別に好きで見ているわけじゃない
あいつが、―彼方が毎晩どこかしら噛みついてくるようになった。
「手加減しろっつーの」
パソコンのキーボードを打ちながら昨日噛まれた部分を触ってため息が出る
あいつはどうしてこう、犬でもないくせに噛むんだ?
キスマークがまだマシに見える
(あ、でもキスマークって愛してないと付けれないんかな?)
「はあぁー…」
「遥くん?どしたのさっきからため息ばっか」
突然、後ろから声が聞こえた
「え、あ何だ桜さんか。
いやー、ちょっと悩み事が…」
桜さんは俺の先輩で頼れる姉さんってカンジ?
「じゃあ今日飲みに行こうよ!
話聞いてあげるし」
「え、いやいーですよ!人に話す程でもないし」
「遠慮しないでって!あたしと遥くんの仲じゃん?何ならおごってあげる!!」
―その言葉に俺はおちた
いや、おごるって言葉は…
「…じゃあお言葉に甘えて♪」
なんて談笑していた所を彼方が睨み付けていたのは知らない
最初のコメントを投稿しよう!