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あの日から、少したった日の事であった。
キメラに仕事が入った。
仕事内容は「ある少女の両親を殺せ」。
さっそくダルそうに人間界に向かうキメラ。
背には 大きな印鑑。
「あ~うっとうしい…折角のバカンスが…」
などとぶつくさ文句を言いながら飛んでいると、知らぬ間にその少女の家に着いた。家の中を窓から見ると綺麗な小さい水晶玉が見えた。
「綺麗…あれって、神の涙じゃないかな…?
じゃなくって、仕事仕事;;例の少女はー…と、うわ!?Σ」
家の中に進入すると、少女を探す、が、すぐに見つかった。
どうやら此処は少女の部屋らしい。彼女はキメラの目の前のベッドで泣いている。
声に気づいて、少女はキメラの方を向く。
キメラを見てもあまり驚くことはなかった。泣き過ぎて掠れた声で少女が言った。
「あなたは、誰?」
むしろ、驚いたのはキメラのほうだったのかもしれない。
「え…っと、あの…その」
「まぁ、いいや。」
「いいの?;;」
初対面ながら息のあったコントをする二人。
キメラはその少女に対して好意を抱いた。
とはいえ仕事は仕事。
「あなたのお父さん、お母さんは何処?」
さっそく本題に入る。
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