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どちらから切り出すでなく立ち上がり、リビング脇のキッチンに入った我々。
「日本酒、あります?」
「米と粗塩もいるんだっけ?」
……はい。考えることは同じでした(苦笑)。
「くそぉ。オレが口開けしようと思ってたのによぅ……」
ぼやきながら甘木サン、流しの下から取り出したとっておきの銘酒・工藤の封を切りまして。
ぐい呑み一杯のそれと、別々の小皿に取り分けた米と粗塩を持って玄関へ向かった我々。
「オレら、なんも出来ねえんだからな~」
「御用があるなら、この先のお寺さんに行ってくださーい」
口々に説得とゆーか、文句半々で玄関のタタキに米と粗塩を撒き。ぐい呑みに指先を突っ込み、酒をつけては撒き散らす。
簡単なお清めでも、やればそれなりに気分も軽くなるわけで。
半分ほど酒の残ったぐい呑みをタタキ中央に置き、リビングに戻った我々でありました。
とーこーろーがー、です。
それで終了~…とは、問屋がおろさなかったので御座います。
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