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夏も過ぎ去り、天高く馬肥ゆる秋
いつもなら虎の食事を作っている時間なのだが
「遠坂・・・まず説明しろ」
衛宮 士郎は衛宮邸ではなく冬木の郊外にある古城で縛られていた
こんな暴挙を冒した赤い悪魔は、魔法陣を書いたり道具を準備したりとてんやわんやの大騒ぎ状態だ
「あ~もう!!何をよ!?」
「だから!なんで俺は縛られてるんだ!!しかもイリヤの城で」
「うるさいわね~、イリヤから、ここを借りるには士郎を渡すしか無かったのよ!」
「俺を売るな!」
赤い悪魔はなおも準備を進めていく
「前の聖杯戦争での設計図と理論を元に、平行世界の波を計測する、宝石剣の弱体化したような物を作ろうとしてるんだけど」
どうやら準備が整ったようで何やらこちらに向けている
それは聖杯戦争で俺が投影した宝石剣キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグのミニチュアのような物だった
「これに今から平行世界からの波の測定器としての機能を付けるには、どうしても人目につかない閉鎖された広い場所が必要でね」
遠坂は俺をみて笑うと
「人目につかない閉鎖された広い場所
近場ではイリヤのこの城がちょうど良かったのよ」
余りの理由に頭が痛くなる
「俺の意志は?」
「あら?そんなものとっくの昔に無くなってるじゃない」
今さらりと酷い事を言ったな
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