置いてかないで

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「…………あ?」 ぶわっ。 そう音がするくらい真っ赤になった上田の顔。 あれ? ちょっと待って。 俺、なに言って… ― ガタッ ― 『な、なかま…』 「先生っ!腹痛いので保健室行ってきます!」 そう言って慌てて教室を飛び出した。 何言ってんだよ俺! よりによって本人を目の前にして、しかも授業中に。 可愛い? 上田が? どつして。なんで。 考えても考えても今思い浮かぶのは真っ赤になった上田の顔ばかり。 あ―頭ん中ぐちゃぐちゃだ。 ……けど一つだけストンと心の中に落ちてきた言葉。 …………好き。 .
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