ほたる

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「もう一週間程度ですからね…自宅療養ということで…。」 「そうですね…それがあいつの為でもあると思います。」 診察室を出た。 真っ白な施設の中足を勧める… 204号室… 「お兄ちゃん!今日から家に帰れるんだって!」 ほたるはそれは嬉しそうに俺に抱きついてきた 「うん…そうだな…」 どうしてか少しも嬉しくは無い わかっている… その ”病院を離れてしまう”ことが問題だからだ。 「なんでー?お兄ちゃん全然嬉しそうじゃないよ!」 陰る俺の横顔を察知して 覗きこんでくるほたる 「いやいや…そんなことはないぞ!」 俺は無理に笑った 気付かれたか…な? でもこれで精一杯だ 「夏祭りに間に合うように帰れてよかったね!」 どうやらひどく楽しみにしているようだ … 夏祭り 幼い時まだ母が生きていた頃 3人で行ったのを俺も良く覚えている 大きなな花火が幾つもあがった。 俺たちはその光の中笑いあった…
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