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それが最後の愛の証だとしても…
「キス…して…?」
ほたるの顔が上気している耳まで真っ赤だ
可愛すぎて直ぐに顔を寄せる
「んっ…」
…
気付かぬ間に花火は終ってしまった…
後には
しっかりと手を握った二人が残された。
「恥ずかしい…でも…嬉しかった。」
「俺も…かな…」
「責任…とってね?」
「そうだな…」
俺は苦笑いしながら手を握ったまま足を踏み出した
が…
「私で良いの?…」
動かない
ほたるはその場から動かずこちらを覗き込んだ
暗くてよく見えないが
「今更何言ってんだよ」
「私…妹だし…それに…」
!?
「それに?」
一瞬冷たい風が吹いた
俺の心は何故かドキドキと先ほどとは違うドキドキで埋められていた
「もうすぐ…死ぬよ…?」
…
「お前っ!いつから!?」
恐れていた通りだ
「ずっと前から知ってたよ…だって私の体だもん…」
泣いているのか
少しだけほたるの声に嗚咽が混じる
そしてその体はゆっくりと倒れるように前のめりになった…
「ほたるっ!」
俺は直ぐに近寄って抱きとめた
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