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助産師さんと目が合い、首を縦に振る。
大丈夫だから、任せておいて。
まるでそう言ってくれてる様だ。
当直医はカルテに何かを書き込み、その場を後にする。
当直医が部屋を出て、扉が閉まった瞬間、残っていた助産師が、
「阪野さん、今すぐ主治医の先生に連絡するから!大丈夫!任せておいて!!」
と力強い言葉をくれる。
首を縦に振り、頷くのを確認すると急いで、病室を後にする助産師さん。
お腹に手をあて、
頑張れ、頑張れ、もうすぐ会えるからね。元気な産声聞かせてね。
時計を見ると、午後9時20分を指している。
ブラインドを閉め忘れた窓には、満天の星空が広がっていた。
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