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「それに、花のような植物なら、牡羊座の豊饒も活かせるのでは?」
「あ、そうか。んじゃあとは……」
「どうやって作りましょうか?」
難関が残っていた。
花をメインに、支配→浄化→復活・豊饒っていうルートは出来たが、具体的なイメージが全く浮かんでない。
「まず、どうやって支配を表現するか、だな」
その後の浄化があるから、浄化されるような状態にしなくちゃいけないんだよなー……。
浄化=きれいにするってことだから、支配の段階できれいじゃない状態にしなくちゃいけない。
でも支配=統制=統率=統一って考えたら、支配を浄化=浄化される支配って、矛盾するような……──
…………。
…………ダメだ。わけ分かんなくなってきた。
頭を動かすのに疲れて、俺は溜め息をつきながらがっくり項垂れた。
さながら、某有名漫画の「燃え尽きたぜ」状態。
すると、天宮が本から目を離さないまま、また話しかける。
「浄化から考えれば、花にとって毒のような何かで支配するというのがシンプルかと。もしくは、支配で浄化される状態にする、とか」
──またか。
さっきから妙に天宮と俺の思考被ってんな。
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