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コントロールはパワーアップよりしんどいって、どっかで聞いたな。
面倒くさそうで嫌だなぁ……。
まぁそれはいいとして。
「次は天宮の番だな。何使うんだ？」
「……そうですね。私は──」
「お嬢様」
さっきの執事(仮)が丁寧に天宮に差し出したのは、たまにテレビでも見かける３×３のルービックキューブ。
既に色はバラバラになっている。
『支配』の魔法で色を揃えるってことか。
「では──……」
咳払いひとつしてから、両手にキューブを置く。
俺のように目は閉じず、しっかりキューブを見据えていると、光は生じなかったが、キューブがひとりでにカタカタ音を立てながら動き始めた。
それから少しずつ同じ色が各面に揃えられていき、やがて完成した。
「おお、やるじゃん」
「このくらいなら別に……特に疲労も感じませんし」
「天宮は、魔力を十分にコントロール出来るってとこだな」
やっぱボンボンは、それなりの教育を受けて来てるんだろうな。
同年代なのに財力も魔力も俺より上……ますます面目が潰れる。
面倒とかほざいてる場合じゃないぞ俺！
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