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「例えばじゃなくて…現に変態だしウザイですよ先輩。」
「……うるせぇよ。」
私は、目の前でにっこりと微笑む少年を睨みつけた。
「大体、部活中に気持ち悪い詩を書くのはどうかと思いますけど…。」
「気持ち悪い言うな!!まぁ…アンタには、まだ愛なんてわからないでしょうね。」
「あっ…集合しないと。」
「無視すんな!!」
「先輩も早く行かないとまた部長に叱られますよ。」
「……またとか言うな。」
「今月だけで既に五回叱られてますよ。」
「まだ今月始まって三日目だけどな!!」
「………。」
「嫌っ、そんな冷たい目で見ないでよ!!」
「……先輩がマネージャーだと思ったら、部活辞めたくなります。」
爽やかな笑みを残して、少年は走り去っていった。
私は、不満な表情を浮かべるが輪の中に目を向けると笑みをこぼす。
「はぁ…今日も素敵だ☆」
勿論、さっきの生意気な後輩ではない。
レギュラーの列に並ぶ短めな髪が似合う爽やかな彼の事だ!!
あっ…申し遅れました。
私は《深影(みかげ) 南》中学三年の恋する乙女です!!
容姿も成績も普通ですが、彼を思う気持ちだけは誰にも負けません!!
因みに…さっきの生意気なガキは、一つ下の後輩。
背が高く綺麗な顔立ちだが、中身は生意気で最悪な奴。
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