はじめに…

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キンの起源は伝説期の中国にまで遡る。非常に古い楽器だ。殷の頃にはあった。 やがて、日本にも伝わった。辞書にある通り、奈良時代に。 平安時代、貴族達が演奏していた。しかし、次第に廃れて行った。平安後期、滅んだ。鎌倉時代中期に滅んだという説もあるが、まあ、普通、平安後期に滅んだとされる。 しかし、演奏はされなくても、楽器や楽譜は遺っている。その頃のものが現存しているぞ。 そして、何より、中国では滅んでいなかったのだ!ずっと、演奏されていた。 そして!驚くなよ! 実は、その後、また日本に伝わったのだ! 江戸時代初期。 何人か明人キン弾きが日本に来た。 その中でも、東皐心越という人が有力だ。水戸黄門に招かれた彼は、文人達の間にキンを広めた。 江戸時代、文人達によって、キンは演奏されるようになったのだ。 平安時代のキンの研究もされたのだ。
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