3/11
前へ
/11ページ
次へ
それはさかのぼること1時間前。 「う~い、じゃクジひいたら指定の席に座れ~」 生徒は数字が書かれて紙を手にして移動した。女子共はワケの分からん悲鳴をあげて椅子に座った。 天パが、 「んじゃ席替えすっから」 などと突然の思いつきをいうから。 こんなことになったのだ。 「7か。」 意味も無く呟いた。 やった。窓側の後ろだ。この場所は好きだ。以前なんかの青春小説で、主人公はこの場所に座ってるとかいうワンパターンな文を見て呆れたのに。2年の時、1度だけここだった。その時にこの席の素晴らしさを実感した。 しかも嬉しい出来事はもうひとつあった。 万斉が隣りだった。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加