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放課後少し遅れて教室を出たら入口のとこに万斉がいた。 なんか緊張して、掌に汗がにじんだ。 早く通り過ぎようとしたら 「主は………」 万斉がいきなり口を開いた。 他の誰かを呼んだのかと思ったけど、そういえば廊下には俺と万斉しかいない。 「…主はどうしていつも拙者を見てるでござるか?」 「え…………」 あ。もしかしてばれてました?普通に分かってました? って、心ん中で聞いたって伝わらねーよ。 「あ…………別に俺、」 「…………」 万斉が俺をじっと見た。 ああもう! 頼むからやめてくれ。そんな目で見るの。 耐えきれずうつむいた。
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