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大量の啖が唇や顎や喉に伝い、濡らす。
狭まった喉で何とか束の間の呼吸をしながら、私はそのまま、目だけを宙に向けた。
すると霞み始めた目線の先には……
何と言う事だろう。アレが…またアレが追いかけてきた!!嗚呼!あちらにも、こちらにも、あの幾つものアレが…
「赤い目」がこちらを睨みつけている!
堪忍して!!……堪忍して…………
けれど
謝っても、謝っても
逃げても、逃げても
あの赤い目は私を許さない
嗚呼、もはや自分でも目が開いているのか閉じているのか定かではないまま、恐怖だけが私に成り代わっていた。
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