プロローグ

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■ プロローグ  山下は、辞表を懐におさめ、関指令に辞職願いを出すため、防衛省ビルの関の部屋に入っていた。  山下は、ピッシとした気をつけの状態で関の前に立っていた。関は、何を言い出すのか想像できない顔で山下を見ている。 「関指令、私は自衛隊を辞職したいのですが……」  筆で辞表と大きな字で書かれた封筒を両手で関にゆっくりと差し出した。  関はその封書と山下の顔を二回、顔を上下させた。 「おい!どうして辞職するんだ。君がいないと、流星号はどうなる、馬鹿なことを言うな。辞職は認めることができない。とりあえず理由を聞こう」  山下がいないと流星号は進化しない、兵器は一回だけの戦闘で勝利しても、次の戦闘では勝つことは難しい、敵も必死で新兵器を研究し、対策をとってくるからだ。東シナ海の海戦では、中国艦隊は流星号のことを全く知らなかった。奇襲を受けたようなものだ。中国情報部は総力をあげて、自衛隊の小型潜水艦の兵力を分析しているはずだ。
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