始まりの始まり

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目的もなくプラプラ歩いていると… 「チャリン…」 音のした方へ目をやると自動販売機と一人の女。 そして俺のつま先に当たり何かが止まった… 5円玉だ。 俺は拾ってその女に渡した 俺『はい』 女『あ、ありがとうございます』 俺『い~え♪』 キャバ嬢だろうな。 俺は彼女の見た目と繁華街にいた時間からそう思った。 少し明るめの色で可愛く巻いた髪の毛。 キラキラした爪にシャネルのバッグ。 この街を歩いていればよく見かける感じだ。 俺はまた歩き出そうとした。 女『あー!』 彼女は少し驚いたような声を出した。 なんだ? 知り合いだったか? 昔やったことあるパターンか? それとも誰かの友達か? 俺『どしたの?』 女『この5円玉!昭和39年だって!すごくない?』 俺『何が?』 思ったまま口からでた。 女『だって昭和39年て何年前?今年2006年だから67年前?うちらより全然先輩だよ!すごくない?』 俺『クックックッ!ハーッハッハ♪』 女『どしたの?』 俺『いやだって何かと思えばそんなことかよ♪しかも昭和39年てことは今年平成18年だから42年前だろ!俺も算数苦手だから全然自信ねーけど!!』 女『あそっか!でも結局すごくない?そんな前からいろんな人の手を渡り歩いてきた5円玉くんなんだね!』 俺『…(笑)』 面白い考え方するな。 なんかすごい気がしてきた(笑) 女『はいっ!この5円あげるよ』 俺『いーよ別に5円なんて』 女『そーゆー風にお金を差別しないの!はいっ!』 俺『あそ。ありがとう(笑)』 こうして俺は昭和39年の5円玉を見ず知らずの女にもらった。 ミンティアのご利益だろうか(笑)
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