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玲菜はお嬢様の相場通りプライドが高く、虫が大嫌いだ。
「おやー。お嬢様、また1人で寂しいのかな?」
そう言って、愛流は玲菜の顔を覗き込んだ。
そんな愛流の言葉に玲菜は「ふん」と鼻を鳴らす。
プライドが高い性格故に、玲菜はクラスの中で少し孤立していた。
「天見さん、勘違いしないで下さる。貴方達に華が無いから、私がご一緒して差し上げているんですのよ」
「寂しいって言っちゃいなよ」
机に片肘を着いて、手の平の上に顎を乗せた愛流はニヤニヤと笑う。
「ダメだよ愛流ちゃん、意地悪しちゃ」
そう言って、ひかるは玲菜を庇った。
ひかるが玲菜を庇うのには理由があった。
それは、ひかるが自分から玲菜を輪の中へ引き入れた事に対して、少し責任を感じていたからである。
そう言うひかるもおとなしい性格のせいか、実は入学当初から孤立し、1人ぼっちであった。
そんなひかるを輪の中へ誘ったのが、愛流だった。
玲菜は自分の椅子を持って来て綜二の机の横に座ると、何時の間にかお弁当を広げていた。
「天見さんの事はほっといて、昼食にしましょうか」
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