魔導機鋼学園マシュタリス

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クレカは自分の脳内で認(したた)めた妄想を小説として書いていて、所謂ただの自己満足として書いていた。   「少尉、君に任せたい仕事がある。付いてきたまえ」   「了解です、中佐殿」   スティンはクレカを連れ、愛流達が居る席へと戻る。 すると、クレカは戸惑いの声を上げた。 彼は他者とのコミュニケーションが苦手だ。苦手と言っても一般人相手の事で、ヲタク相手には自ら進んでコミュニケーションを取っている。   「あの中佐、私に任せたい仕事と言うのは……?」   「うむ。実は私が開発した加圧式魔術刀スティン3世に名前を付けて貰いたい。私はスティン3世でも良いのだが、満場一致でダサいらしい」   加圧式魔術刀。その言葉を聞き、一般人を前に怯えていたクレカは一瞬にして瞳を輝かせた。   「加圧式魔術刀が完成したんですか、中佐!」   そう言ってクレカはスティンの方へと顔を向け、唾を飛ばしながら叫びを上げた。   スティンが開発した加圧式魔術刀スティン3世と言うのは、圧力を加え武器の殺傷能力を底上げする、世界で初めての武器なのである。
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