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スティンは綜二や葵同様、魔術が全くダメだ。
その代わり機械技術等には恐ろしく強く、機工科では飼い馴らせないレベルの為、魔術は使えないが特別クラスに属していた。
「まあそんなところだ。是非、良い名前を頼む」
「解りました」
そう言い、クレカは腕組みをして考え込む。
スティンがクレカに命名を頼んだのは、小説を書いている為、他者よりも多くのネタを有していて厨二病患者である事からだ。
数秒の沈黙の後、クレカは脳内で生み出された単語を繋げ、声帯を通し言葉にして発する。
「マティナルクレイモアって言うのはどうです、中佐?」
クレカのその言葉に、玲菜がいち早く反応した。
「マティナルクレイモア、朝の大剣と言う意味ですわね。その刀に見合っていて中々に宜しいと思いますけど」
そう言って、玲菜は視線の先を葵に移す。
「朝の大剣……か。そうだな、それにしよう」
「朝の大剣、マティナルクレイモアですか。力強くていかにも葵さんが振る刀っぽいですね」
葵の隣に座っているひかるはそう言って、にっこりと笑った。
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