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ひかるが放った魔術フレイムボールは、上空に上る風船にまるで掃除機で吸い取っているかの様に引き寄せられ、見事命中した。
それを見たニードルは、自分の子供を褒める様に歓喜の声を上げる。
「よーし! 良くやった、ひかる。その調子でこれからもしっかりと魔術制御の術を見に付けろ!」
そう言って、ニードルは高笑いを上げた。
「曽根川さん中々やりますわね。まぁ、私程ではないですけど」
玲菜のその言葉に愛流はいち早く反応し、ひかるには負けられないと言う感じで手を挙げて声を上げる。
「はい、はーい。ニードル先生、次は私行きまーす!」
そう言ってニードルの返答を待たずに前へと出た愛流は、ニードルの手伝いをしている生徒に向かって驚くべき言葉を放った。
「ねぇキクさん、今作ってある風船全部空へ上げてくれる」
「コラァ! 愛流、どう言うつもりだ」
ニードルのその言葉に、玲菜も続く。
「そうですわよ。天見さん、一体どう言うつもりですの?」
「ん? どうするって、全部割るに決まってんじゃん」
ニードルと玲菜の問いに、愛流は当たり前の様に言葉を返した。
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