実技とプールと魔術

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「スリザン先生がそうおっしゃるのなら……」   そう言って山本と呼ばれた老体の教師は、隣のクラスのベランダに出ていた教師の言葉を聞き、教室の中へと戻ると、エリスの前で足止める。   「エリスさん、後はお願いします」   「はい」   エリスのその言葉を聞き、老体の教師は安堵の笑みを浮かべ、教室を後にした。   スリザンは隣のクラスの授業を担当している教師で、闇属性の魔術を得意とする。 何時も黒い服を身に纏い、少し邪悪な雰囲気を漂わせていた。   「先生の許可も出たし、早速見に行くか」   立ち上がったシャルティアは、直ぐさまベランダへと出る。 そんなシャルティアの姿を見て、他の生徒達も逸る気持ちを抑え、ベランダへと踊り出た。   「しょうがない奴らだな」   少し呆れた物言いでそう言ったエリスも、ベランダへと向かう。 最初にエリスの目に飛び込んで来たのは、実技授業の風景と異彩を放つ刀を左手で持ち構えた、1人の女性の姿だった。
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