魔導機鋼学園マシュタリス

4/13
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
「何の修行だよ? つーかお前、センサーの事一つも話した事無いだろ」   「ん? そうだっけ。まぁ細かい事は気にするな綜二君」   校門に辿り着いた2人は、そのまま校舎に入ろうとしたが……。   「おいそこの2人、ちょっと待て」   2人を静止する声が上がった。   「そのふざけた格好は愛流だな……校則違反だぞ、制服はどうした?」   そう言って、1人の女性が木刀の剣先を愛流に向ける。 女性の腕には風紀委員の腕章が付けられていた。   「葵、俺は良いよな?」   綜二は当たり前の事を確認すると、葵と呼んだ女性の「問題無い」と言う言葉を聞いて、迷わず校舎の中へと入って行く。   木皿葵(きさらあおい)、彼女は見ての通り風紀委員だ。だが、ただの風紀委員ではない。 1年生でありながら風紀副委員長を勤める、超が付く程の真面目な女性である。   「校則違反は厳重に処罰させて貰う!」   そう言い、葵は木刀に仕込んでいた仕込み刀を音も無く抜刀した。   「え……あおっち、冗談だべ?」   「問答無用っ!」   叫びを上げる愛流に構わず、葵は着ぐるみだけを切り裂いた。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!