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魔導機鋼学園マシュタリスは、1年生から3年生までで成り立っている。
学年にはそれぞれ魔術科、機工科、魔導機工科の3つの科が存在し、魔導機工科に関しては特別クラスとなっていた。
綜二や愛流、葵はこの魔導機工科に属している。
12時――。
「はぁー。本当酷いね、あおっち」
12時のチャイムと同時に、愛流は隣にいる綜二の机と自分の机をくっつけ、お昼の準備をする。
「ちゃんと弁償してよ」
お昼の準備をしながら、愛流は今朝の事をまだ愚痴っていた。
「しつこいぞ、愛流。ちゃんと弁償するから安心しろ」
愛流のしつこさに少し呆れながら、葵は綜二の前の席の椅子を借りて、綜二と向かい合わせで座った。
「今回は愛流ちゃんが悪いよ。校則は一応守る為にあるから」
そう言って、1人の女性が葵と同じ様に愛流と向かい合わせで座った。
「ひかる、一応じゃない。絶対に守らなければいけない物だ」
仕方のない奴らだと言わんばかりに、葵は腕組みをする。
愛流と向かい合わせで座ったのは、曽根川(そねがわ)ひかるである。
気配り上手で頑張り屋さんなひかるは、愛流とは正反対なおとなしい性格をしていた。
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