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「ちょっとそねっと、あおっちの肩持つつもり?」
「そんなつもりじゃ……と言うか、その呼び方止めてって言ってるのに」
「えー何で? 嫌なら、そねそねにする? 私はどっちでも良いけど」
そう言って、愛流は少し顔をニヤつかせた。
「どっちもダメだよー!」
「じゃあそねっとね」
困るひかるを余所に、愛流はひかるが最初に嫌がっていたそねっとと言うあだ名を即答した。
悪戯をしたいと言う笑みを浮かべながら……。
「うぅ。愛流ちゃんの意地悪ー」
ひかるが困った顔をして、それを見て笑う愛流。
そんな二人を脇から呆れて見守る綜二と葵。
それが、彼等の日常だ。
そんな日常に、最近新たな仲間が加わった。
「貴方達って、何時でも馬鹿騒ぎしていますのね」
透き通る様な薄黄色の長い髪を靡かせながら、少し凛々しい感じのお嬢様口調で4人の会話に入って来たのは、上之宮玲菜(うえのみやれいな)である。
上之宮と言ったら世界でも有数のお金持ちで、玲菜はそこの1人娘であり正真正銘のお嬢様だ。
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