第2話【ぐにゃぐにゃ】

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でもその時は、全然ドキドキはしなかったよ。 こんなに大きなお城に住んでいて、欲しい物は何でも手に入るはずのカナコちゃんが、唯一宝物と呼ぶモノって一体なんだろう。 それだけが気になっちゃって、仕方がなかったんだ。 ダイヤモンド? もしかすると、スペースシャトルとか!? 僕の期待は膨らんだ。 「ここに入って」 「この部屋の中に?」 「部屋じゃくて『クローゼット』!とにかく入って」 僕は言われるがままに『おし入れ』の中に突入した。 「真っ暗だぁ…」 ―― パチンッ ―― カナコちゃんが照明を点ける。 「わぁ、服でビッシリだぁ」 思わず声に出しちゃった。 中はドレスや靴で、埋め尽くされていたんだ。
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