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destruction
深い森の奥の湖の真ん中で
君は閉籠っていた…
体をちぢこめて
漆黒の翼で覆い隠し
光すらも拒んでいた…
羽根は少しずつ抜け落ち
君の周りを囲むように
湖の上を漂っていた…
そんな君を助けたくて
僕はゆっくりと君に近付き
そっと手を伸ばした…
そして君の
その漆黒の翼に触れた瞬間…
君は…静かに砕け散った……
一瞬見た君の顔は
寂しそうで…
悲しそうで…
光を宿さない君の瞳には
ただ、僕の姿が映っていただけだった
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