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「こんにちは。緋真さん」
その女性は
私に向かってにっこり笑った。
理解が出来ていない私を察してくれたのか、
その女性は自己紹介をしてくれた。
「わたくし、護廷十三隊四番隊隊長、卯ノ花烈と申します。」
軽く会釈した。
「私に何か……?」
思い当たることはないので
私は優しく尋ねた。
「四番隊の主な仕事は傷を癒すことです。」
「はい、存じております」
「昨日、倒れた緋真さんを抱えた朽木隊長がわたくしの処に訪れて、治療を致しました。右手の骨折により、ひどく右手が炎症していました。外部にはその骨折以外、大きな傷はありませんでした。」
「そうですか……治してくださってありがとうございました。」
私が言うと、
卯ノ花様は微笑みながら
一度頷いた。
朽木様は黙って私達のやり取りを聴いていた。
「外部の傷は治せたのですが……。」
「私、緋真の持病の事でしょうか………?」
私がその話を切り出すと
卯ノ花様は
驚いたように私を見た。
朽木様は
相変わらず眉一つ動かさず目を閉じていた。
「ご存知でしたか……。」
「はい。」
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