シ カ エ ス

狂

揉める中、俺達五人は足下に転がる死体に目を向ける。

やはり動かない。

頭から血を流し目をかっと見開いたまま絶命している。

俺は皆が揉めている中、彼女の体にしがみ付き、泣き叫んでいた。

「なんで、なんで！　殺したんだよ、おい！」

遼子の体を揺すり、目を覚まさないかと何度も声をかける。

しかし、現実は酷なものだ。

彼女は俺の声に応えてくれることはなかった。