vol.3 宣戦布告

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 いつも通りの朝が来て、いつも通りの夢を見た。  アイツが去り際に見せた、今にも泣き出しそうに歪んだ顔。  思い出してはズキリと痛む胸。  つられて泣き出しそうになるのを堪えてキッチンに入り、いつもと変わらない光景にホッとする。 「……あら、今日は早いじゃない」 「……久々に朝飯食おうかな、と思ってさ」 「珍しい……雨でも降るんじゃないでしょうね? ヤメてよ? 洗濯物干してるんだから……」 「……母さん……」  それが息子にかける言葉か? と思わず苦笑する。 「……やっと笑った……」 「……?」 「思い詰めたような、恐い顔して入ってくるんだから……母さんちょっと心配しちゃったじゃない」  フワ、と笑う母親の言葉に目を見張る。 「もう大丈夫そうね……ご飯、今用意するから……」
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