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サラリーマンのお父さん、専業主婦のお母さん、中学2年生の弟と一緒にこの団地に住んでいる。
「ニャー」
あ、忘れてた。猫のエリザベスもね。
2
「ルナ、早く食べないと、学校に遅刻するわよ」
お母さんは、朝食を置きながらルナに話しかけてきた。
「わかってるわよ、お母さん。もう、子供じゃないんだから、自分のことは1人でできるわよ。ね
え、エリザベス」
「ニャー」
ルナはエリザベスと戯れなが
ら、お母さんにそう言った。
「そう、じゃあ、朝食もいらないのね。じゃあ、これ、私が全部食べちゃおうかしら」
お母さんは、手に持っていたルナの朝食を、箸を使わずに、パクリと平らげようとした瞬間、
「ああ、もう、食べればいいんでしょ、食べれば」
ルナは、お母さんが食べようとしたルナの朝食を、口に入る寸前のところで取り上げた。
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