第一章 時代

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「わかったんならさっさと食べなさい」  お母さんはそう言って、弟の隣の椅子に座った。ルナも渋々、父の隣に腰を下ろすと、手を合わせて、 「いただきます」  をして、朝食を一口食べた。 「美味しい」  ルナは、ホッペが落ちるほど美味しそうな笑みを浮かべながら、また一口、二口と、どんどん口に入れていき、気がついたら、全部食べ終わっていた。 「ふう、ごちそうさま」  ルナは席を立つと、机の横に置いておいた鞄を、肩にひょいっと担いだ。
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