第一章 時代

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「ルナ、はい、お弁当」  お母さんはそう言って、ルナに布に包んだ弁当を渡した。受け取った弁当を鞄に詰め込むと、玄関の扉を開けて、元気に、 「いってきます」  と言って家を出た。 3  家を出たルナは、近くに止めておいた赤い自転車にひょいと乗ると、学校までこいでいった。学校から家までは歩いてもそんなに距離はない。ルナは、坂道を上り、信号を渡りながら、学校へと、自転車を走らせていた。
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