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翌日、私は昨日の取材のことをこの企画の代表である西野 和也に報告した。
「昨日は、6人しか来なかったのですが、取材したことをフルに活用して七不思議についての新聞を完成させたいと思います。」
西野は、謝りながら言った。
「ごめんな、あいつその日熱出して早退しちゃってさ、それを言うのすっかり忘れてた。で、一番怖い怖いって思ったのは誰の話なんだ?まさか鈴木の話ではないだろう。」
鈴木さんの話は、嘘っぽくてトーク料として500円とられて、あれは、全く怖くなかった。
「やっぱり、高遠さんの人形の話ですね。」
そう言うと、西野さんは不思議そうに言った。
「そいつが人形の生け贄になったんだよな?」
「いいえ、生け贄になったのは、福永さんであって高遠さんではありません。第一この話は、高遠さんから聞きましたし。」
西野さんはもっと不思議そうにして言った。
「高遠って誰だ?俺が呼んだのは、竹沢 明美だぞ。」
そんな馬鹿な、高遠さんは昨日あの集まりの場にいてみんなに人形の話をしていたのに。
このことを確かめるべく、慌てて新聞部をでた。
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