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夏の夜ジャパン
残業中に不意の受信
君からのメールだった
こんな最中(さなか)に何だよ
返信なんかできやしない
すぐ近くの公園で
あなたをずっと待ってると
一方的な内容に
俺は何だかイライラした
月を見上げながら
ぬるい風を浴び
小さな公園のベンチにひとり
遠くから
花火の音が聞こえる
残業が終わり返信
君はずっと待っていた
こんな遅くに何だよ
ひとまず公園まで歩く
薄暗い外灯に
君の姿が照らされてた
疲れた俺は歩みより
君は満面の笑顔で立ち上がる
「誕生日おめでとう」
缶ビールを渡された
日付けが変わる前で良かったと
喜ぶ君
言葉が出ない
月を見上げながら
ぬるいビールを開け
小さな公園のベンチにふたり
遠くから
花火の音が聞こえる
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