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ものすごく緊張しているのはすぐわかった。顔が真っ赤に紅潮しほとんど口が聞けず、首を縦にふるか横にふるかでしか応答しないのだ。
「ベッドあがらせてよ。」会話にならないので、ベッドにあがり部屋の景色を上から見下ろしながら友達と電話して時間を潰した。
ひとしきり電話も終わりベッドから降り、「一緒に寝ていい?」と聞くとただコクっと頷いた。
電気を消し二人してベッドのはしごを昇る。
会話のない添い寝・・・。顔をこっちに向けさせじっと見つめてみる。目が大きく見開き顔がかたまっている。
ふと、電話してた時部屋を見回して目についたボードを思い出す。
当時はボードに写真をたくさん張るのが流行っていてそこにはギャルの格好をしたその子がたくさん写っていた。
男と一緒に写っている写真もいくつかあった。
(彼氏いるんだよな・・・。)
彼氏がいるのに男を部屋にあげてしまった罪悪感からなのかただ極度の人見知りなのかその表情からは伺いしる事はできない。
ただ一人暮らしの寂しさは十分身にしみて分かっていた。一人で寝るには寂しすぎるのだ。ただ一緒に過ごしてくれるだけでいい。
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