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──ひかるに拾われる小一時間ほど前。
Side 天見愛流
あう~……、ただ依頼された物を盗って持ち帰るだけの任務(ミッション)だったのにぃ~ッ!
何でこんな状況になってるのぉ~っ!?
確かに今回の潜入場所は世界的な希少幻獣密輸グループの輸送船だし、警備は厳重だな~っては思ったけど、あたしにかかれば別段大したことじゃなかった。
……盗み出すまでは。
でもっ、でもっ……!
盗んだ後は逃げるだけなのに、こんなバケモノに追われるなんて聞いてないよぉ~ッ!
あたしだって仕事柄いつもこういう所に一人で潜入するから戦闘と逃げ足にはけっこー自信あったのに……。
あたし自慢の魔力銃(マジックガン)だってあのバケモノの抗魔力(アンチマジック)が強すぎて全然効果ないし、空飛んでるのに涼しい顔して飛んで追ってくるしーッ!
速さだけなら若干あたしが上みたいだけどこのままじゃあ振り切るのは難しそうだから……。
うう……、しょーがない、癪だけどひみつへーきの一つを使うしかないかぁ……。
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