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あ……れっ?
ちょっ……!?
嘘っ!? 冗談でしょっ!?
あたしが出てきたのは目測で五十メートルくらい上空。浮いてたハズの体は、そこから一気に落ちていく。
「う、ひゃあああああああっ!」
どーしてこんな早くに魔力切れおこしちゃうのおっ!
ああ~っ、何か何か何か何かっ! 浮遊を使おうと思っても、やっぱり今日は打ち止めみたいでうんともすんとも言わないし、そんな間にも地面はどんどん迫ってきてるしーっ!
「あ、そうだ」
確かアレがポケットに……、あった!
“爆発”の魔法の銃弾(マジックバレット)。
あたしの銃で打ち出しちゃとんでもない爆発になっちゃうけど、手で投げるならかなり小規模になる。
その爆風で落下速度を弱められれば──って、
「危ないからどけてーっ!」
悪いことは重なるってゆーけど、まさか落下地点に人がいるなんてっ! あたし今日運悪すぎ!
しかも気づいてないっ!
「危ないからどけてーっ!」
地面は目前。やっと気づいた。
間に合うか……っ!
「マジックバレット“プチバースト”!」
起こる小さな爆発。あたしの体はふわりと浮いて地面に落ちる。
「爆発がちょっと近すぎたや……」
とっさの作戦は若干の失敗。
あたしの意識は遠く遠くに飛んでいった。
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