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えーっと、こういう時の介抱の仕方はまず濡れタオルをおでこに乗せて……。
それにしても……、あれだけのスピードと高さから落ちてきたのに、ただ気絶してるだけでどこにも傷一つないのはどういう理屈なんだろう?
まあとにかく!
今は正体不明の彼女……
「……あれ?」
さっきまで全然気づかなかったけど、あの背中からチョコンと覗いてる白いふわふわしたのは──、
「これって……羽根?」
その白いふわふわは、ボクの理想とするものとはまったくかけ離れているけれど、どう見ても羽根にしか見えない。
ってことはもしかしてこの人、
「天使……?」
ああ~っ、どうしよどうしよっ、心臓がどっくんどっくんいって顔があっつい。ボク、今ものすごく興奮してる!
こんな非日常的な事が起こってくれるなんて!
……いや、でも落ち着け~、落ち着くんだボク。
この人の目が覚めるまで待ってるのは時間がもったいないし、夕飯の準備も始めなくちゃいけない。
それにそろそろ玲菜も帰ってくるだろうから……。
よし、今はひとまず彼女の目が覚めるまで夕方のニュースを聞きながら夕飯の準備をしよっと。
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