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「さて、ここから本題に入るわよ」
レンは、そそくさとハルヒコの隣に移動する。こたつの中に足を入れたままで……。
こうして、ハルヒコとレンの二人と、向かい側に座るジュン。見ようによっては緊張感に欠けた面接練習のようだが、今から行うことは、
「コイブミちゃん発見時の状況を教えて」
いわゆる事情聴取。または、関係者に行われる形式的な質問。
しかし、警察が行うそれとは違いゆるやかな雰囲気が場を支配していた。
「別にこれといって変なのは無かったっすよ?」
容疑者として扱われていないというのは分かっているが、どこか畏まってしまうジュン。まあ、先程まで警察に同じことをされていたので無理もないかもしれないが。
「じゃあ――」
次に口を開いたのはハルヒコだった。
「コイブミの遺体の状況はどんな感じだった?」
自殺か他殺か。
それを確定させるための質問だった。
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