スキル無し

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アランはレイナが教室に戻るまで見送った後、ため息を着く。 「凶暴女」 ぽつりと呟いたアランにシルバーは苦笑するとアランの頭に手を乗せて微笑む。 「レイナは君を助けてくれたのに、そんな事言ったら失礼だよ・・・それにお礼は言ったのかい?」 「・・・まだ」 アランは小さい声で言うと俯く。 「じゃあ、今度会ったときに言わなきゃね!」 シルバーの言葉にアランは渋々頷く。 「よし、この話は終わり!授業に行こうか!!!私の手を掴んで」 アランはシルバーに言われた通りに手を掴む。 アランはこの瞬間が大好きだ。 まるで自分にもスキルがあるような錯覚が出来るから・・・。 アランはドキドキしながらシルバーがスキルの発動呪文を唱えるのを待つ。 そして・・・。 「第三のスキル・・・移動のスキル!!!」 シルバーの呪文と同時に、アランとシルバーはその場から姿を消した。
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