スキル無し

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アランは一人、シャルディラン学校の長い廊下を歩いていた。 今は休み時間。 廊下には、授業が終わり休憩を取る生徒で溢れ返っているが、アランが近くを通ると誰もが冷ややかな目でアランを見る。 深く俯きアランは誰とも関わらずに足早にその場を歩く。 その時、アランは誰かとぶつかった。 アランは驚いて目を見開き、顔を上げる。 そして、顔をしかめた。 ぶつかった相手はカーライルという、貴族出身のアランと同級生の男。 自分の力を示したいが為に、アランを虐めている奴である。 カーライルはニヤァと嫌な笑みを浮かべた。 その笑みでアランは確信する。 カーライルがわざと自分にぶつかったのだと。
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