スキル無し

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「私はスキル三つ。勝負を挑むなんて無謀ね」 そう言ってレイナも構える。 カーライルとレイナの決闘が見られるのかと、廊下にいた生徒はもちろん、各クラスにいた生徒も二人の周りに集まって来た。 壁に背を預け、今にも決闘を始めようとしている二人をアランはため息を零す。 こんなに人が集まっては逃げることも出来ない。 レイナはきっと自分の事など忘れているのだろう。 「あー、早くここからいなくなりたい」 アランが呟いた瞬間、張り詰めた空気を打ち砕くように手を"パンパン"と叩く音が鳴り響いた。 アランを始め、レイラもカーライル、生徒たちが音の方に視線を向ける。
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