入学

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「じゃあ、俺はこっちだからまた明日な。」 「西條。」 帰ろうとしていた西條を菊川が呼び止める。 「なに?」 「グローブ持ってきてるか?」 菊川が自分の鞄からキャッチャーミットを取り出し、それを西條に見せる。 「えっ、ああ。」 「じゃあ、キャッチボールくらいして帰らないか?」 「……別にいいぜ。」 二人は河川敷でキャッチボールを始めた。 しばらくキャッチボールをして、どんどん距離をとっていく二人。 「(さすが全国までいったチームのキャッチャーだ。 距離をとっていってもボールに全くぶれないな。)」 西條の感じたのはキャッチボールを始めてから菊川のボールが自分の胸のところから全くズレていないということだった。
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