●こんな日常●

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ピンポーン… 「……ん…」 ピンポーン… 「……ん……ん…?」 ピンポーン… 「……いま、あける……」 ガチャッ 「おはよう、クニ兄」 「おはよう?まさか。おそようだぜ? 大学はどうしたー。」 「今日は午後からだよ。」 「あらま。バイトは」 「今日はなし。」 クニ兄はそうか、と言っただけで、俺の部屋に入ってきた。 「目覚ましはー?」 「昨日はバイト深夜上がりだったから、セット忘れてたみたい」 「ったく、お前は俺がいねぇとホント駄目なー」 ニカッと、お日様のように笑われた。 ま、まぶしい…。 上京して二年。 俺はこの二年間を、クニ兄の隣の部屋で過ごしていた。 この金髪で派手な美青年は、俺の隣人兼幼なじみの田原邦行。 俺はクニ兄って呼んでいる。 一つ上の大学生だ。 家電も使えない俺を見かねたのか、身の回りの世話をしてもらっている。
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